出ました!
フルトヴェングラー&BPOです!
録音年は、シューマンの4番は1953年、ハイドンの88番は1951年。
どちらの曲もモノラル録音だが、音質が非常によく
ベルリンフィルの、繊細で密度の濃い弦楽器群のサウンド!
管楽器群の、焼きたての瓦のような、いぶし銀を連想させるサウンド!
そして、打楽器群の地響きのような重低音がバランスよくミックスされた
まさに!フルトヴェングラーの、あの音が!
デジタルリマスターの高音質で登場だ!
フルトヴェングラーは、デジタルリマスターの
ベートーベン全集を聴いた事があるが
そのCDに、勝るとも劣らない作品である!
このハイドンの録音年の1951年といえば
フルヴェンのベートーベン9番の
バイロイト祝祭管の伝説的録音と重なる。
ベートーベンが指事したハイドン
ベートーベンに影響を受けただろうシューマンという
古典派とロマン派の2曲のカップリングというのも
なかなか渋い選曲だと思う。
演奏は、まるで自分の楽器を奏でるかのような
フルヴェンの自由自在なテンポ設定、強弱で
完全に曲を自分のモノにしている!
まるで、ピアノを弾いているかのように
完全にオケ全体を、自分の心のままに鳴らしているようだ!
シューマン4番。
音の迫力が凄まじい!
ジャンボジェット機が、自分に向かって飛んで来るかのような轟音が
ドカン!ドカン!と鳴り響き
そうかと思うと、寄せては返す波のような繊細な演奏。
この曲の1楽章を聴いていて思ったのが
曲の構造が、ベートーベンの運命の1楽章と似ている気がする。
同じフレーズを縦と横に組み合わせ
まるで巨大建築を建設するかのように
これでもか!と言わんばかりり
同じフレーズをガンガン繰り出して曲を作っている。
そして、ベートーベンの作風に
ロマン派のエッセンスをほんのりまぶした感じが
耳にここちよいのだ!
このCDはシューマン4番が、なにかと話題になるが
ハイドン88番も素晴らしい!
巨大な弦楽四重奏という雰囲気で始まり
軽快なオケの演奏でサラっと終わるのだが
弦楽器群の魅力が非常によく出ていて
BPO のサウンドの上品さがよく表現されている。
そして、全体的に切れの良いアンサンブルで
思わずノってきて体が動いてしまうかのようだ。
フルヴェン&BPOは、どのような曲も
一気に聴かせてしまう力をもっている、まさに!
ザ・オーケストラというべき演奏が非常に多い
素晴らしい演奏の数々だと改めて感じた1枚である。
次回、CD18、ガーディナー/モンテヴェルディ:聖母マリアの夕べの祈り パート1
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