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2011年11月12日土曜日

CD6 バーンスタイン/ウェストサイド・ストーリー


このボックスセットの音楽の幅広さったら
まるで玉手箱のようだ!
まさかウェストサイド・ストーリーが入ってるとは思わなかったなあ。
マーラーで有名な、バーンスタイン作曲のミュージカルの曲を
自ら指揮した音源。

このCDを聴く前に、映画のミュージカルを2回見ました。
良かったですな!
ストーリも面白かったし、ダンスも!そのダンスのフォーメーションも!
カメラの撮影や、アングルなどもスピード感があって素晴らしい映画でした!
また、凄い良かったのは、役者の演技の熱の入り方とリアリティー!
マイケル・ジャクソンは、このミュージカルに
かなりリスペクトされてるな、としみじみ感じました。

肝心のこのCDですが、最初に歌が聞こえたときは
正直なところ、違和感を感じてしまった。
オペラ歌手が、ワザとくずしてうたってる感じが
無利してるなあ、と思ってしまいました。

このCDはハズレか?と思いましたが、いやいや!
「マリア」「バルコニーにて、トウナイト」の歌声の素晴らしさ!
映画の歌もなかなか良かったですが
このCDでは、マーラーの歌曲のよう。

聴き進めてゆくうちに、違和感は感じなくなってきた!

「一つの心」も映画での結婚式の真似事の場面を思い出す。
それが、このCDを聴いていると、その場面がもっともっとロマンティックに思えてくる。

そしてクインテッドの方の「トウナイト」!
4つの旋律で、4つの場面が同時進行している事を表現。
なるほど!

「なんて奇麗なの」では乙女の初々しい恋のトキメキを、可愛らしいサウンドで奏でる。

「クラプキ巡査どの」オケも歌手も、曲を思いっきり楽しんでいるかのよう!
皆、地声で歌いきっちゃってるよ!

「私は愛してる」これは、映画のなかでのアニタの演技が本当に素晴らしい!
マリアの話を聴いているアニタは、マリアのトニーへの愛の深さに
涙を流し納得する場面。憎しみを超えた愛と友情だ!

そして「フィナーレ」トニーが銃で撃たれ死ぬ。
その亡がらを誰にも触らせまいとマリアが抱きかかえる。
結局、暴力からは何も生まれなかった。

すげーぞ!ウェストサイド・ストーリーは!
これは、単なる青春ミュージカルではなく
様々な対立からは何も生まれない、という強い強いメッセージなのだ!!
そして暴力で勝っても負けても、だれ一人として幸福にならず
かえって不幸に落ちてしまうという、教訓なのだ!

バーンスタインは、わざわざこのCDをなぜ録音したのか。
クラシック音楽への窓口として作ったのではないか、とも思うが
さらに、若者への、烈々なメッセージだったのだろうと思う。

ドラッグ、暴力、人種差別、世代間の対立、そんな事で青春を棒に振ってはソンだ!
世の中には、こんなに素晴らしい音楽を作れるように
君も、自分で素晴らしい人生を作ってみないか!と言っているような気がする。

賛否両論のこのCDだが、バーンスタインのこの録音に込められた心を想像すると
何だか胸が熱くなって、泣けてくるのである。

次回、ベーム/モーツアルト:レクイエム


















CD5 ミケランジェリ/ドビュッシー前奏曲集第1巻&映像


厳しくて、怖そうな顔ですねー。
そう、完璧主義者との声が高い、ミケランジェリです。
正直なところ、このCDの感想を書くのが、ちょっと怖いですが
この写真の顔の威圧感にくじけず、ソロソロと書いてみます。

はじめに、すみません!と言っておきます。
ワケが解りませんでした。

試聴1回目。
クラシック音楽って旋律が明確なジャンルと思っていましたが
これが噂にきく無調音楽なのかな?と思いました。
しかし、曲想を聞いていると、強烈に何かを表現している
という事だけは感じましたので、ドビュッシーの事を調べました。
そしたらナットクしました。

このCDの作品は、色々な風景や事象を音で表現した作品集なのかと感じました。

そこで、試聴2回目。
私の中の音楽チャンネルを、思い切ってクラシックからジャズへ切り替えてみたら
音が見えてきました!
キース・ジャレットの「フェイシング・ユー」を聞いた時の感覚にちょっと近いかな。

今ここで起きている、ここに有る、目の前の事象が、音になっている感じがしました!
なんだか、即興的にミケランジェリが音を作り出しているかのような錯覚を覚えました!
真っ白なキャンバスに、まるで絵の具で、絵を一筆、一筆、書き込んでゆくような
そんな感じのする演奏です。

聞くのが面白くなってきた!
さらに試聴3回目!!
高度なテクニックが、技術から芸術に昇華されていて
しかも!まったく押し付けがましい演奏ではない。

おー!何だか色々感じてきたー!

繊細な音の響きだなー。
なんか、赤ちゃんをだっこする時のような
繊細なタッチも素晴らしい。

このCD、美術館で名画をじっくり鑑賞した時のような
心の密度が濃くなったような感じがしました!
そして、こちらから歩み寄らないと音楽を感じられない曲想だな、と思いました。

まるで、おはよう!といっても、全く反応しない人のよう。
そして、もう一回おはよう!というと、ちょっと立ち止まるけど
また歩き出してしまい、さらにもう一度、相手の片をつかんで、おはよう!!
と言って、初めて「ああっ、君か・・」という醒めた返事。
でも、話すと魅力的な人だった時のような感じ。

このCD,聞き始めは忍耐が必要だが、ハマるとやめられなくなりそうな
幻惑的な魅力に満ちあふれてきます。

次回、CD6、バーンスタイン/ウェスト・サイド・ストーリー
えっ!この曲はクラシックなのか?!果たしてどのような内容か楽しみである。















2011年11月11日金曜日

CD4 バレンボイム&パリ管/ラヴェル作品集


バレンボイムの細部まで感情の行き渡った指揮と
上品で余裕がある紳士の、体温と脈を感じるような
パリ管のサウンドの、まさに!
映画を見ているかのような、視覚的なイメージを沸き立たせるラヴェル曲集。

特に!ボレロ、亡き王女のためのパヴァーヌ、ラ・ヴァルスは名演だ!!
ダニクロも表情豊かな演奏。
イコール、このCDは名盤だ!!

★まずボレロ。
同じメロディーを何回も繰り返して、アンサンブルの変化のみで徐々に盛り上げてゆく
その発想と作曲能力とアレンジ力は、熟慮を重ねに重ねた結果だと感じた。
バレンボイムの指揮も、一歩一歩、しっかりと歩くように、決して焦らない。
しかし、にエンディングの爆発的な盛り上がりに向けて、手綱をがっちり握り
前へ、前へと、曲を確実に進めている。
まるで、東京スカイツリーに行くため、はじめは遠く小さく見える目的地に
しっかりした足並みで歩いてゆくかの様。
だんだん、スカイツリーがでかく見えるのに興奮を覚える。
そして、ついにスカイツリーの真下に到着して、あのデカさに驚愕する時のような
そんなスケールのデカい演奏だ!まいった!

★亡き王女のためのパヴァーヌ。
美しい・・・あまりにも美しすぎる・・・。
ラヴェルが若い王女の肖像画を見て曲を発想した、との事だが
その曲想の素晴らしさは、人間の想像力の、無限の可能性さえ感じるほどだ。

・・・・あっ、曲に聞き入ってしまい筆が止まってしまった。

この曲を聞いて、こんなイメージをした。
友達以上、恋人未満の若い男女が横浜に昼から車で遊びに行く。
食事して、買い物して、映画みて、そして夜になってもうすぐ帰りの時間。
彼女はまだ若いから、お父さんに決められた門限があるのだ。
だから、もっとずっと一緒にいたいのに、今日はもうすぐお別れ。
横浜の夜景がキラキラと宝石のように見える一番美しい場所に
しばし車を止めて今日の楽しかった事を思い出し、語り、そして
まるで世界が最後の日のように、今日の別れを惜しみ
ゆっくりと車のアクセルを踏み込み、夢の一日は終わる。

はあ・・・この曲が永遠に終わらなければいいのに・・・
ため息が出る程の美しさに、10回以上、リピートして聞いてしまった。

★ラ・ヴァルス
フランス語でワルツの意味。
この1曲で映画を見ているような気分になる。
楽譜にこう記されているとの事。
「渦巻く雲の絶え間からワルツを踊る数組の男女がちらちらと見える。
雲が次第に消え去ると、旋回する人々で満たされた大きなホールが現れる。
場面は次第に明るくなる。シャンデリアがいっせいにともる。1855年ごろの宮殿」

まさにその記述を連想させる曲想だが、私なりにその後半をこう記したい。
「その宮殿での舞踏会も最高潮に盛り上がってきた時に、外が、ただならぬ不安な
気配を感じる。でも、気にしないでワルツを踊ろう。しかし敵国の軍隊は確実に
この宮殿に迫りつつある。そして!ついに宮殿への攻撃が始まる。町は戦火に巻き込まれる。」暗澹たる思いで曲を聞き終わった。
曲のはじめは楽しく聞いていたが、だんだん不安な雰囲気になり、最後は破壊的に終わる。
小泉元首相の「ぶっ壊す!」発言を思い出した。

★気分を変えて、バレー組曲・ダフニスとクロエ、第2組曲。
3部構成の組曲。連続して演奏する。

1、夜明け
夜明け前の濃い紫の空に、鳥のさえずりが聞こえ、密度が濃く、冷たく、限りなく透明な大気。
徐々に日が昇ってくる。両手を大きく広げて、朝日を全身で受け止めるかのような演奏。

2、無言劇(パントマイム)
フルートが素晴らしい!
2人の男女を、木陰から色々な動物が見てて、2人にちょっかい出してるかの様。
ディズニー映画のサントラみたいに、なにかしらの情景を思い浮かべてしまう曲想。

3、全員の踊り
大人数が大火を囲み、野性的な踊りを繰り広げているかの様。
ディズニーのファンタジアを連想する。

このCDは、各曲ごとに、映画を見ている気分になるような
音で情景描写をしたかのような曲集でした!

次回、CD5、ミケランジェリ/ドビッシュー前奏曲集第1巻&映像
音楽なのに映像って。演奏している映像でもオマケでついてるのか?!













CD3 アルゲリッチ/ショパン:前奏曲&葬送ソナタ

ショパンをキチンと聞くのは、今回が初めてです。

アルゲリッチは、クラシックの聞き始めの時に、何も解らずに
ベートーベンのピアノ協奏曲のCDを聞いた事があります。

ショパンと言えば、イメージ的に繊細な感じがしていましたが
このCDの演奏は、たくましいショパン!といった感じがしました。
まるで、紙に黒マジックで点を連続で書いて、線にするかのように
全ての指のタッチが鮮明な、テクニック的にも素晴らしい演奏。
サウンドも上々。

まずは24の前奏曲と2曲の前奏曲。
色々な風景画を鑑賞しているようなバラエティーにとんだ曲想で
曲によっては、イングヴェイを思わせるような、アルゲリッチの高速プレイに
「何だこれ!すげーなあ」と新鮮な驚きを感じました。
まるで、いきなりボールを投げられて、ビックリした時のような気持ち。

本当に音楽って、心の「いい薬です!」by太田胃散。

12音平均律の、長調、短調の全24の全ての調を使って作曲したこの前奏曲。
曲を書く人も、弾く人も、どちらもチャレンジャー魂を感じました。

参考までに、24の前奏曲にコルトーが付けたといわれる
各曲のタイトル的なものを記載します。(クラシック音楽鑑賞辞典より)

1、恋しき人を待ちこがれて
2、悲しい瞑想、はるかに見える寂しい海
3、小川の歌
4、墓場のほとり
5、歌声にみてる木
6、ホームシック
7、記憶の中を芳しき香りのごとく楽しき思い出はただよう
8、雪ははげしくふり、風はうなり、嵐はたける。わが心の中は、なおはげしい嵐あり
9、ポーランドの最後
10、降り来る火煎
11、若き乙女の願い
12、夜の騎行
13、故郷を遠く離れて、星月夜を仰ぎ、はるかなる恋人を思う
14、嵐の海

(書いてて、ちょっと疲れてきた・・・)

15、愛児をゆすって眠らせる母の心、母も夢の世界にある。夢は恐ろしい夢だった。わが児の運命は絞首台で終わると告げられる。あまりの驚きに叫んだ自分の声で夢は醒めた。醒めた母の心はまだ脈うっている。

※ジョルジュ・サンドの評
僧院の屋根の上に落ちる雨だれの音を思わせる

16、奈落の底への道
17、彼女は私を愛してると言った
18、呪詛
19、恋人よ、我にもし翼あらば、とく君が許に天かけり行かんものを
20、葬送行進曲
21、誓った思いでの処に独り寂しく帰ってゆく
22、反抗
23、水の女神たわむれ
24、若い血、逸楽、死

(はあ!はあ!一気に書いたので息切れしそうだ!)

そして葬送ソナタ。
3楽章の葬送行進曲。いやー、引き込まれるプレイですねえ!
この曲のフレーズは、インベーダーゲームで撃たれた時にしか聞いた事がありませんでした。
その、有名なフレーズの後に出てくる、長調の囁くようなフレーズの繰り返しの、素晴らしさ!
故人との美しき思いでを、しみじみ、しみじみと回想するかのような。
まるで、小さい筆で、肌の産毛をこするか、こすらないか位の
アルゲリッチのピアノのタッチの繊細さは
知らぬ間に、曲想に包み込まれてしまします。

そして4楽章の怒濤のエンディング!
遊園地のコーヒーカップに乗って、全速力で回転させて、目が回ってフラフラになって
やっとの思いで、おりた時のような感覚でした。

このCDは、ショパンの随筆集のような、色とりどりな演奏でした!

次回、バレンボイム&パリ管/ラヴェル作品集です。

ちなみに私は、ほとんどのクラシック曲を、初めて聞くので
毎回、作曲家、演奏家の新作を初めて聞くようなワクワク感で一杯でーす!
バーチャル的に、当時の人の気分を楽しんでまーす!



2011年11月10日木曜日

CD2 アマデウス四重奏団/ベートーベン弦楽四重奏7番、14番

二枚目にして早速登場しました!ベートーベン弦楽四重奏!
第7番(またの名をラズモフスキー1番)と、第14番!
ベートーベンの16作品ある弦楽四重奏のなかの名曲が、さっそくCD2で登場!
ボックスセットだからといって、出し惜しみしないグラモフォンの本気度をヒシヒシと感じますねえ。

まず、サウンドが非常に素晴らしい・・・。
残響音を抑えたサウンドで、まさに室内の、今、ここで、演奏している、かのようです。
まるで、ピントがビシっと決まった風景写真のように、四人の音がはっきりと聞こえ、楽器のボディーの響きまで伝わってきます。が、アナログ録音の暖かみがあり、若干、空気に触れた白ワインのように、まろやかなサウンド。

ベートーベンの弦楽四重奏の16作は、この7番から曲想のオリジナリティーが、ぐっと増す感じがします。

まず、7番!
1楽章、青年が太陽に向かって走っているような颯爽とした躍動感。
2楽章、四人が同じフレーズでハモっている時の一体感!音の厚みがハンパない!
3楽章、悲哀が背中から徐々に体を包み込むような楽想。
4楽章、人生の困難にも体当たりでブツかってゆくような感じ。
もう、交響曲を聞いてるようなアンサンブル!

当時のウィーンの人は「狂人のつぎはぎ細工」と嘲笑したとの言い伝えがあるが、当時としては斬新すぎる曲だったのだろう。
ベートーベンの弦楽四重奏の1〜6番までは、なんとなく古典的というか、いかにもお上品な弦楽四重奏だなあ、と感じて、皆が言うように素晴らしいとは思えなかったが、7番から、ちょっと待てよ!曲想がここから違ってきたぞ、という期待感を感じた。

そして14番!七楽章まである。
1楽章、薄明かりの暖炉の前で、人生を振り返っているかのよう。
2楽章、青春!野原で恋人と遊ぶような、ほのぼのとした幸福感を感じる。
3楽章、古典的な雰囲気。
4楽章、二人だけでワルツを踊るような、気品を感じる曲想。
5楽章、軽快なリズムで、四人の絶妙なコンビネーション!トムとジェリーが追いかけっこしているような曲想。
6楽章、超短い!約2分!人生で色々と悲しい出来事もあったが・・・とポツリと一言の後の・・・
7楽章、大海原を進む船の様。雨、風、嵐、そして太陽があるように、どんな困難にも雄々しく進んでゆこう!と言っているような曲想。思わす拳をにぎり、手を振ってリズムをとりたくなる!ベートーベンが「お前ら!がんばれ!がんばれ!」と言っているような感じ。

14番は、あの人類の音楽遺産ともいえる「第九」から3年後に作曲。
死の8ヶ月前の作品だそうです。
そう思って聞くと、聞く人それぞれ、自分の人生と照らし合わせて、色々な感想や、思い入れがあるのでしょうね。

CDを聞き終わって、小説を読み終えた時のような充実感を感じました。
ベートーベンは、ドラマ性が強い曲が多いなあ、と改めて思いました。

CDの最後の最後で、音がプツン、プツンと切れ切れになったのが、ちょっと残念。
しかし、それに勝る演奏内容でした!!!!!

次回、CD3、アルゲリッチ/ショパン:前奏曲&葬送ソナタ
色んな意味で驚きを期待!

CD1 アバド&ウィーンフィル/ハンガリー舞曲集

期待のボックスセットの記念すべきCD1はこれです。

グラモフォンが「さあ!これからクラシックの怒濤の競演がはじまるぞ!始まり始まり!」と言わんばかりのブラームス、ハンガリー舞曲集です。
ボックスセットのスタートには打ってつけのオープニングナンバーです。
このボックスセットを入手した喜びとともに、リズミカルな舞曲が鳴り響きます。

ワクワクするような、ハンガリー舞曲全21曲ですが、さすが!ウィーンフィルというサウンド。
まるで、パウダーを腕につけた後の、ツルツルのお肌の質感のような、きめの細かいオケのサウンド。

そして、アバドのメリハリの効いた指揮は、各曲ビートが効いてて、そして時にしなやかに、時に激しく、キメの部分のアタックと切れ味の鋭さは聞いててスカっとします。
まるで、喉が乾ききった時にコーラを一気飲みした時のような爽快感だ!

前半の楽曲は、民衆が輪になってまい踊るような雰囲気ですが、楽曲が進むにつれて、宮殿で開かれる社交界のパーティーのような上品な曲想になってゆく感じがしました。

特に、14番以降の曲は、交響曲のなかの楽章の1曲のように、アレンジの完成度が高くなるように感じました。

ハンガリー舞曲は、もともとピアノ連弾の為の4巻からなる全21曲。
その後、ピアノやバイオリンの独奏曲にアレンジされ、さらに色々な人がオーケストラ用のアレンジを作ったとの話です。
それだけ、この曲集が今まで色々な人に愛されてきたんだなー、と思いました。

今回、オケの全集を聞きましたが、色々なアレンジも聞いてみたいです!

次回は、CD2、アマデウス四重奏団/ベートーベン第7番&14番です。
期待、大きいです!

2011年11月9日水曜日

音楽感想家による、グラモフォン111・赤箱の個人的な感想

私の名は「きょせん」。

最近買った、大きな黒ブチの眼鏡をかけている私の顔を妻が見て
冷やかしで名付けられたニックネームだ。

私は、駆け出しの「音楽・感想家」である。
評論家ではない。
なので、何かを比べて、良い、悪いを言う事なない。

そして、私は、アマチュアのミュージシャンでもある。
作詞、作曲をし、コンテストやオーディションにチャレンジしている。
さらに、ボーカル、コーラス、ギター、ベース、ドラム、マラカス、カホンを演奏できる。


さて、「音楽・感想家」とは何か?

私が勝手に定義づけた、その肩書きの内容とは
目の前にある、その音楽について
なるべく先入観や、他人の意見に左右されずに
自分の、心に、素直に、感想を語るのである。

絶対に「語る」のである!

これが案外難しい!
まったく興味がもてない曲、嫌いなアーティスト、理解できない音楽などもある。
しかし!こちらから、その音楽に歩み寄って
必ず、何か良い所を発掘し、感想を絶対に書くのである!
それが「音楽・感想家」なのだ!


ここに、一つのCDのボックスセットが、ある。
ドイツ・グラモフォン社の111周年記念で発売されたボックスセット。
通称、赤箱と言われているボックスセットである。
このCDボックスセットには、55枚のCDが納められている。

このボックスセットのCDを、一枚目から聴き始めたのだが
これが、大変に音質が良い!
さらに紙ジャケでレコードのようなのだ!

このボックスセットに選ばれた55枚のアルバムが
ネットのレビューで、物凄く好評だったので、意を決して入手したのだ!
(現在、プレミアがつき、高額なのだが、たまたまネットオークションで
数千円で出品されているのを発見し、めでたく購入できた!妻には怒られた!)


クラシックに興味を持ってから
ガイド本で紹介されているCDを色々と聞こうとしたが
なんせ、金銭的な余裕がなくて・・・
考えたあげく、ベートーベンの作品のみを聴こうと思い、現在まできた。
しかし!このボックスセットのおかげで、念願かなって
ベートーベン以外の作品を聴くきっかけが訪れたのだ!

このボックスセットの内容を、HMVのホームページで
CD一枚づつの簡単な説明がある。
非常に参考になるので必見だ。

それを参考に聴きはじめたが
熱烈に、もっと作曲家と曲の事を知りたい!と思い
神保環一郎著「クラシック音楽鑑賞辞典」なる本も入手。

この本、文庫本サイズで、なんと1003ページ!
コンパクトだが、国語辞典なみの厚さ!
持っているだけで、クラシック通になったような錯覚を覚える。

記載内容は若干古いのだが
作曲家、作品を簡潔に解説してあり
クラシック初心者の私にとっては、大変にありがたーい本である。
まるで、クラシック鑑賞のアドバイザーが、いつも隣にいるよう心強さだ!
ボックスセット55作品を聴くのに、凄く役立ち、必需品だ。
まず、この本を開かない日は無い!
おすすめの一冊である!

このブログでは
グラモフォン111周年記念ボックスセット・赤箱を
一枚目のCDから順番に、作品を聞いた感想を書いてゆきたいと思う。

ただ聴くだけでも、かなりのボリュームだが
感想を書くのは、さらに大変な事になるだろう。

まるで、崖を素手で、一歩、一歩、登るように
一枚、一枚、心して聴いてゆきたいと思う。

そして、このブログを読む読者が
あたかも、自分もCDを聴いたような気になってしまうような
体感的な感想を書いてゆきたい。

このブログを書く事により
音楽の素晴らしさを共有し
言葉でもって、人生で初めてクラシック作品を聴いた時の感動を
読者の方々と追体験をしてゆきたい。

次回は、グラモフォン111赤箱のCD1、アバド&ウィーンフィル/ハンガリー舞曲集