ランランの力強く、かつ繊細な演奏と
バレンボイム&シカゴ響の、オケだけでも演奏がなりたつ程の
起伏にとんだ感情豊かな演奏のベストマッチのCDだ!
ランランは、一度テレビでその演奏を見たが
大きな瞳で、また表情豊かで
汗びっしょりになりながらひたむきに演奏していた。
若さ溢れるエネルギッシュな演奏だった。
また、その姿に非常に感銘を受けた。
音楽はお客さんの前で演奏するのもなので
演奏を「見せる」という要素も絶対不可欠だ。
ランランは演奏を「見て」楽しめて
聴くだけでも素晴らしいという
才能溢れれる若手奏者だと思う。
チャイコフスキー、ピアノ協奏曲第1番!
まず!オケの演奏が抜群にすばらしい!
そして、ランランの叩き付けるようなピアノで始まり
あたかも、凱旋将軍が威風堂々と行進するかのような
まっすぐな演奏でオープニングする。
そして、オケ、ピアノともに感情豊かな演奏が続く。
ピアノのテクニックも聴いていて心地よい。
小さな音での早いフレーズなど
お湯を弱火で沸騰させた時に
小さな泡が次々にわいてくるかのごとく
粒のそろったピアノの音が心地よく耳に入ってくる。
そしてメンデルスゾーン、ピアノ協奏曲第1番。
ピアノ協奏曲の形式を意識せずに作曲したであろう楽想は
ピアノとオケが完全に溶け合った曲だ。
コーヒーと牛乳をミックスして、初めてカフェオレという飲み物ができるような曲だ。
しかしながら、オケがピアノを最大限にサポートして
ピアノ演奏をより、魅力的なものにしているのが良く解る。
オケとピアノの迫力を楽しむなチャイコフスキー。
よりランランのピアノを楽しむならメンデルスゾーンだ。
いずれにしても、このCDは非常にすぐれた演奏と感情表現に成功している
ピアノ協奏曲であることは間違いなく
聞き終わった時に、ランランが汗だくになって笑顔で挨拶をしているのが
目に浮かんでくるような魅力的な1枚である。
次回、CD32、マゼール&ベルリンフィル/メンデルスゾーン、「イタリア」「宗教改革」
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