かの有名な曲からはじまるこのCD。
まるでオープニングの曲想と歌詞は平家物語の冒頭に通ずるものがある。
祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
と、ほぼ同じような意味合いの歌詞の曲から始まる。
そして、俗世間の色恋事や
酒の席での愚にもつかない話。
人生の喜怒哀楽を歌ったこの曲は
最後にまたオープニングの曲にもどり
人生とは六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天の6つの生命状態)を繰り返す
とでも言わんとばかりのフィナーレで終わる。
25曲、さまざまなシチュエーションの歌詞だが
その歌詞の雰囲気を音で良く表している。
そして、その雰囲気を演奏と歌が
感情豊かに表現している。
このCDの約1時間程の演奏で
人生を表現しているのだ!
なんともドラマチックなCDだろう!
劇的な音楽で幕が開け
そして劇的な最後で幕を閉じる。
なんだか、自分の人生を振り返り
今までの自分はこれで良いのだろうか?
と、考えさせられる
非常に説得力のある1枚である。
次回、CD26、カラヤン、ベルリンフィル/第九、コリオラン
偏に風の前の塵に同じ。
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