厳しくて、怖そうな顔ですねー。
そう、完璧主義者との声が高い、ミケランジェリです。
正直なところ、このCDの感想を書くのが、ちょっと怖いですが
この写真の顔の威圧感にくじけず、ソロソロと書いてみます。
はじめに、すみません!と言っておきます。
ワケが解りませんでした。
試聴1回目。
クラシック音楽って旋律が明確なジャンルと思っていましたが
これが噂にきく無調音楽なのかな?と思いました。
しかし、曲想を聞いていると、強烈に何かを表現している
という事だけは感じましたので、ドビュッシーの事を調べました。
そしたらナットクしました。
このCDの作品は、色々な風景や事象を音で表現した作品集なのかと感じました。
そこで、試聴2回目。
私の中の音楽チャンネルを、思い切ってクラシックからジャズへ切り替えてみたら
音が見えてきました!
キース・ジャレットの「フェイシング・ユー」を聞いた時の感覚にちょっと近いかな。
今ここで起きている、ここに有る、目の前の事象が、音になっている感じがしました!
なんだか、即興的にミケランジェリが音を作り出しているかのような錯覚を覚えました!
真っ白なキャンバスに、まるで絵の具で、絵を一筆、一筆、書き込んでゆくような
そんな感じのする演奏です。
聞くのが面白くなってきた!
さらに試聴3回目!!
高度なテクニックが、技術から芸術に昇華されていて
しかも!まったく押し付けがましい演奏ではない。
おー!何だか色々感じてきたー!
繊細な音の響きだなー。
なんか、赤ちゃんをだっこする時のような
繊細なタッチも素晴らしい。
このCD、美術館で名画をじっくり鑑賞した時のような
心の密度が濃くなったような感じがしました!
そして、こちらから歩み寄らないと音楽を感じられない曲想だな、と思いました。
まるで、おはよう!といっても、全く反応しない人のよう。
そして、もう一回おはよう!というと、ちょっと立ち止まるけど
また歩き出してしまい、さらにもう一度、相手の片をつかんで、おはよう!!
と言って、初めて「ああっ、君か・・」という醒めた返事。
でも、話すと魅力的な人だった時のような感じ。
このCD,聞き始めは忍耐が必要だが、ハマるとやめられなくなりそうな
幻惑的な魅力に満ちあふれてきます。
次回、CD6、バーンスタイン/ウェスト・サイド・ストーリー
えっ!この曲はクラシックなのか?!果たしてどのような内容か楽しみである。
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